SEOは終わった | 次は何?ウェブサイトはどう活用すればよいの?
#SEOはオワコン #AI #動画ポッドキャスト

生成AIの驚異的な成長で「検索」「ググる」がオワコン化し、検索エンジンの上位表示でビジネスが成り立っていた企業が実際に大打撃をうけている。これから「SEO」はもう古い。ではウェブサイトはもう必要ないのか?答えは”ウェブサイトは必要”である。このページでは私の推論を説明させていただきます。
SEOはオワコン
このページを読んでいる人には、改めて詳しく説明する必要もなく、「検索」「ググる」という行為は、これまで日常に溶け込みすぎていましたが、この「検索」が近年大きく変わりつつあります。従来のGoogle検索に頼った情報収集は、AIチャットやSNS、動画プラットフォームに取って代わられつつあり、「SEO(検索エンジン最適化)」という概念もまた、その前提から問い直されているのです。
【引用】検索流入が激減
HubSpotは、かつて月間2,440万のオーガニックトラフィックを誇るB2Bマーケティングの代表的存在でした。しかし、2023年3月から2025年1月の間に、そのトラフィックは約610万にまで減少し、75%の減少となりました。この主な要因は、GoogleのAI Overviews機能により、ユーザーが検索結果ページで直接回答を得られるようになり、クリック数が減少したことです。特に、一般的な情報を提供するトップファネルのコンテンツが影響を受けました。
ウェブサイトに人は訪れない
かつては「検索上位に表示されること=集客」という方程式が成り立っていました。しかし今や、検索を介さずに情報へアクセスする経路が急速に増えています。
SNSのタイムライン、YouTubeのレコメンド、TikTokの「For You」、そしてChatGPTやGeminiといったAIアシスタントによる“要約された情報”。これらはすべて、ユーザーが検索せずに情報へ到達する世界を実現しつつあります。
つまり、「検索されること」を前提としたコンテンツ設計は、もはや限界を迎えています。
情報は“検索されるもの”から“発見されるもの”へと進化しており、この流れの中で、従来のSEOはその役割を終えつつあるのです。
ビッグキーワードSEOにもう意味はない
これまでのSEOではビックキーワードで検索結果上位を狙えれば、大きなサイト流入(≒大きな収益)に繋がりました。しかし、これからはほとんど意味がないと私は思います。なぜならビッグキーワードではすでに信頼に足る情報がどのような文脈でもデータセットとして存在しており、ほぼ学習済みです。生成AIはわざわざあなたのウェブサイトを学習する理由もなく、推論時に追加でインターネットを参照することもないからです。
ローカルSEOに注力すべき
今後は、「ビッグ」ではなく「ニッチ」や「ローカル」にこそ勝機があります。
特に以下のような分野では、AIも詳細な情報を持っていないケースが多く、一次情報を発信すること自体が価値になります。
- 地域密着型のサービス情報(例:香川県の〇〇業者)
- 独自の体験談や専門的なノウハウ
- その場所・その瞬間でしか得られないリアルタイム情報
生成AI時代のSEO、あるいは「LLMO(大規模言語モデル最適化)」においては、
まだ学習されていない領域での情報発信=AIにとっても新鮮で価値のある情報源となり得ます。
単発キーワード戦略は意味がない
従来のSEOでは「〇〇〇〇」キーワードでGoogle検索1位みたいなことが価値が有りましたが。AI検索時代では、各ユーザーの過去のAIとのチャット履歴がメモリされており、質問時のキーワードだけでなく、これまでのバックグラウンドも考慮されます。
AI検索は「単語」よりも「意図」や「背景」を読み取る設計であり、GPT系は「単語一致」ではなく、「意味ベース(セマンティック)」で判断します。検索時のアルゴリズムよりも、会話中の流れや意味が重視されます。つまり、「〇〇〇〇」キーワードに対するSEO戦略・LLMO戦略を実行したとしても、短期的にその結果を実証するすべがありません。
これからはキーワードプランニングもあまり意味を持たなくなる可能性を予測しています。これを踏まえた戦略としては、
- 単語で狙うより、文脈で語られる情報提供
- ページごとのSEOではなく、ブランド単位での信頼構築
- AIの回答文に「引用されやすい情報構造」を用意
が重要になります。
差別化できる専門性が鍵
AIは“よくある情報”をすでに学習しきっている
ChatGPTのようなLLMは、Wikipedia・大手ニュース・政府・企業サイトなどの信頼性が高く汎用的な情報をすでに十分に学習しています。そのため、どこにでも載っているような一般論やテンプレ的な解説では、もはやAIからも引用されず、人にも評価されにくいのが現実です。
専門性=“その分野において信頼できる語り手”
AIやユーザーが求めているのは、「この人/この企業にしか言えないリアルな知見」です。
✅ 例:電材業界の場合だと?
- - 実際の工事現場での使い勝手
- 製品ごとのトラブル例とその解決法
- メーカー担当者との会話をもとにした背景事情
- 地方特有の規制や商習慣
これらは、ChatGPTにもGoogleにも載っていない「差別化された一次情報」であり、AIにとっても“新鮮で価値のあるデータ”となります。
専門性は“狭くて深い”ほどAIに好まれる
「〇〇業界の中でも××に特化している」
「特定のツールや地域、課題にフォーカスしている」
このように情報の粒度が高い=AIの回答候補として価値が高いという構図です。
悪い例(広く浅い):
電材は便利な道具です。いろいろな用途に使われます。
良い例(狭く深い):
FRP製のキュービクルは、香川県の潮風が強い沿岸地域では鉄製より耐久性に優れるため、某電力会社では標準仕様になっている。
SEOはAI向けに行おう
とはいえ、「SEOはもう不要」というわけではありません。
現時点でも、ChatGPTやGeminiなどのAIがインターネット上の情報を参照する際、検索エンジンで上位に表示されているサイトを優先的に取り上げる傾向があります。
つまり、AIの“引用候補”として認識されるためにも、SEOは依然として重要です。ただし、これまでのように単にキーワードを詰め込んだり、被リンクを大量に集めたりするような旧来の手法では、AIには評価されません。今後のSEOは、「検索順位のため」ではなく、「AIに引用され、信頼されるため」のSEOへと進化する必要があります。
これを私たちは「LLMO(Large Language Model Optimization)」と呼んでいます。LLMO対策詳細はこちら。
SEO ⇢ 動画ポッドキャスト・LLMO最適化へ
これからは中小企業のマーケティングにも動画ポッドキャストが活用される未来がくると私は感じています。
現代のユーザーは“読む”より“観る・聴く”ことを求めています。また、重要なのはAIも同様に「音声・映像コンテンツ」から価値ある情報を抽出・理解しはじめているという事実です。
テキスト中心だったコンテンツマーケティングは、今、大きな転換期を迎えています。
かつてはブログや記事が主戦場でしたが、今はYouTube、TikTok、Instagram、さらには動画付きポッドキャストが新たなマーケティングの中核になりつつあります。
動画と言うと難しく感じるかもしれませんが、顔出し不要でもOKで、音声+スライドでも十分に効果があります。エピソードは短くても大丈夫です。3〜5分でも価値があれば共有されます。YouTube + Spotify + TikTokの連携で最大露出を狙うことは必須になってくると思います。ChatGPT等で自分の動画が要約されても意味が伝わる構成を意識しておきましょう。
動画での情報発信になれてない人にとって最高の武器は何でしょう?
はい、それは「台本」です。「台本」があり、「顔出し不要」なら、意外と気楽に始められそうではないですか?
これまでSEOをがばってきた企業には大量のテキスト資産があると思います。これを 動画の台本 と LLMO最適化 としてどんどん活用していきましょう!私はSEOは動画ポッドキャストの台本づくりと思いながらやってちょうど良いと思っています。新しい時代が始まっているのを感じますよね。さぁ、そこのあなたも私と一緒に動画ポッドキャストの配信を計画してみませんか?

真屋 明典
ビヨンドウェブ開発者(TensorFlow認定開発者) 起業家・国内外で15期連続黒字企業経営