
ChatGPTに広告導入へ|新しい広告市場の誕生となるか
OpenAIは、これまで広告なしで運営してきたChatGPTにおいて、今後数週間以内に広告表示のテストを開始すると発表しました。 全く新しい巨大市場の誕生への転換点になるか注目が集まります。OpenAIからの発表内容をまとめておきます。
1. 広告が表示される対象は?
今回の広告配信のテスト対象は、以下のユーザーに限定されるようです。
対象ユーザー: アメリカ国内の「無料版(Free)」および「ChatGPT Go」の成人ユーザー。
広告が出ないプラン: Plus、Pro、Team、Enterprise、Edu(教育版)の各有料プランには広告は表示されません。
注目の新プラン「ChatGPT Go」とは? 月額8ドル(約1,200円)の新プランです。無料版よりもメッセージ制限が緩和され、画像生成やファイルアップロード機能が使えます。米国でも提供が開始されました。
2. 回答の質やプライバシーはどうなる?
OpenAIは、ユーザーの信頼を損なわないために以下の「広告原則」を掲げています。
回答の独立性: 広告がChatGPTの回答内容(AIの意見)に影響を与えることはありません。回答は常に「ユーザーにとっての有益性」を最優先します。
プライバシーの保護: 会話の内容が広告主に共有されたり、データが販売されたりすることはありません。
明確な区別: 広告は回答の下などに「スポンサーリンク」として明確にラベル付けされ、通常の回答と混ざらないように表示されます。
コントロール機能: ユーザーは広告のパーソナライズ(最適化)をオフにしたり、広告用データをいつでも削除したりできます。
3. どのような広告が表示される?
初期テストでは、会話の内容に関連する製品やサービスが回答の末尾に表示される形式になる予定です。将来的には、広告の中のAIと対話して購入相談ができるような、チャットAIならではの体験も検討されています。
今後の展望
現時点では日本国内での広告表示はまだ始まっていませんが、米国でのテスト結果を経て順次拡大される可能性があります。OpenAIは「収益よりもユーザー体験と信頼を優先する」としており、広告を導入することで、これまで以上に強力なAI機能を安価(あるいは無料)で提供し続けることを目指しています。
「検索」から「相談」の最中へ
これまでの検索広告は「特定の単語」で検索した瞬間に表示されるものでした。しかし、ChatGPTの広告は、ユーザーが試行錯誤したり悩んだりしている「会話の流れ」を理解して表示されるものになるようです。
個人的には”広告が広告であると明示されていれば”、広告に特に嫌悪感はありません。
これまでの検索検索広告より高度なターゲティングがされていれば、ユーザーにとっても利益となりうるのではないかと私は感じています。
たとえば、「3泊4日で北海道旅行のプランを作って」という相談の最後に、そのプランにぴったりなホテルの予約リンクが出る。 これは検索エンジンよりも、より購買意欲が高まった「決定の瞬間」に寄り添う広告になり、便利と感じるユーザーも多いのではないでしょうか。
最大の懸念は「忖度」
OpenAI自身も認めている通り、最大の懸念は「AIが広告料をもらっている商品に忖度した回答をしないか?」という点です。 もしユーザーが「この回答は広告主の意向が含まれている」と感じてしまえば、ChatGPTの最大の武器である「信頼性」が崩れてしまいます。そのため、OpenAIは「回答内容に広告は干渉させない」という一線を非常に厳格に引いているようです。
この「信頼」と「収益」のバランスをどう保ちながら市場を拡大させていくのか、非常に興味深いですよね。
コンテクシア
ビヨンドウェブ開発者(TensorFlow認定開発者) 日本の中小企業の価値は10倍になると思っている人。「Small is beautiful」が座右の銘。
